がん遺伝子Ect2を標的にした新世代抗がん剤探索システムの開発
研究責任者 |
三木 徹 長岡技術科学大学, 工学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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概要 | Ect2は正常細胞の核に局在するが、ある種のがん細胞では過剰発現しており、細胞質で極性制御因子Par6と複合体を形成し、がん化のシグナルを伝達する。そこでこの複合体の形成を遮断する薬剤の探索法の開発を試みた。まずEct2とPar6の結合を詳しく解析した結果、Par6のN-末端付近にあるPB1ドメインがEct2との結合に主に関与していることが明らかになった。PB1ドメインにいくつかの変異を導入して解析した結果、いくつかの保存されているアミノ酸がこの結合に重要な役割を果たすことが判明した。またEct2に結合する薬剤のスクリーニングをおこなった結果、複数の候補が得られた。現在これらの薬剤がEct2/Par6の結合を阻害するかを研究中である。
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