窒化物半導体のMOCVD成長のためのNH3分解触媒内蔵反応管の開発
研究責任者 |
山本 あき勇 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 申請者は、窒化物半導体のMOCVD成長においてPtなどの白金属元素をNH3分解触媒として用いることにより、高品質InN結晶の実現、低炭素汚染GaN結晶の実現など、顕著な効果が得られることを見出した。本研究では、このような効果を最大限発揮できる反応管を開発するために、NH3分解触媒温度を基板温度とは独立に制御でき、かつ、反応性が著しく高いNH3分解種(NH2、NHなど)と有機金属ガスの混合を緩やかに行うことができる構造の反応管の開発について検討した。その結果、ほぼ期待どおりの反応管が開発でき、サファイア基板上に成長させたInN膜(厚さ0.1μm)において、X線ロッキングカーブ半値幅360arcsecという、目標値を大きく凌駕する結果を得た。今後、触媒温度等の最適化により、残留キャリア濃度1x10^18cm-3以下、電子移動度1500cm2/Vs以上のInN成長の実現を目指す。
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