環境水及び排水中の微量重金属のオンサイト高感度高選択的簡易分析法の開発
研究責任者 |
渋川 雅美 埼玉大学, 理工学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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概要 | 環境水および工場排水中の微量亜鉛とカドミウムを対象とし、これらを正確に測定できる簡易比色分析法の開発を目的として研究を行なった。それぞれの金属イオンを環境基準値以下の濃度で簡易吸光光度計により正確に測定できることを目標とし、このための分離濃縮法としてポリエチレングリコール(PEG)/硫酸ナトリウム水性二相抽出法を選択した。また、15分以内で測定できることを目指し、水性二相抽出の高速化を検討した。その結果、適切な抽出剤を用いて選択的に抽出分離と濃縮を行ないうること、また5-Br-PAPSにより目標の濃度レベルで定量できることを見出した。また、熱対流を用いることにより水性二相系の分相を速めることが可能になったが、高分子量のPEGでは目標の時間内での測定ができていない。今後は、高度な濃縮を必要とする系についての測定の高速化と高感度化に向けて改良を行う予定である。
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