細孔表面を改質した多孔質ガラスチューブによる燃料電池用プロトン伝導体の開発
研究責任者 |
矢澤 哲夫 兵庫県立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 1~5nmのナノ細孔を有する多孔質ガラスチューブの細孔表面をスルホン酸基で改質したプロトン導電体を開発し、メタノールを燃料とする燃料電池セルを試作する。当該プロトン導電体は、ガラスであるので、メタノールに対するバリアー性、耐久性とも良好であり、メタノール透過率は従来のフッ素系高分子膜と比較して1桁以上低く、室温で2.1 × 10^-7 cm2/sの値であった。チューブ内壁にはPtRu担持カーボン触媒を交互積層法により固定化し、またチューブ外壁にはカーボンペーパーを集電体として、プレス法によりPt担持カーボン触媒を固定化した。メタノールおよび酸素による発電試験を行ったところ、室温で0.7 V近い電圧を観測した(出力は50 μW/cm2)。携帯電話の電池サイズで15 V近い回路電圧を発生する見通しである。
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