概要 | 近年、電気エネルギーによって直接光を発するLEDの実用化や、様々の受像機(CRT, FPD, PDP)の出現および機能性インキの開発に従って、蛍光体の需要が増え、市場も拡大し続いている。しかし、現在使われている蛍光体は、主に希土類やガリウムなどの希少元素を用いるものであり、資源の点から、または希少元素の抽出コストの点から問題がある。われわれは、普遍的に存在するアルミニウムを用いて、独特の溶液法により、蛍光を示すアルミナの合成を見出し、安価な原料と比較的低温(~720°C)の加熱よりアルミナ蛍光体の合成法を確立した。得られたアルミナ蛍光体は、280 nmの励起光により、強い青色発光(発光波長は約400 nm)を示し、燐光も有している。
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