GIRKチャネルを標的にした新規小児用抗うつ薬の開発研究
研究責任者 |
高濱 和夫 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授
|
研究期間 (年度) |
2010
|
概要 | 我々は、先に、中枢性鎮咳薬のチペピジンがGタンパク質共役型内向き整流性K+(GIRK)チャネルの活性化電流を抑制し、治療抵抗性のうつ病モデルにおいて抗うつ様作用を示すことを明らかにした。本研究では、第一に、この作用が連投により変化するのか否か、薬理学的、薬物動態学的に検討を加えた。第二に、連投により逆耐性が発現するのか否か行動学的、神経化学的に調べた。その結果、14日間の連投によってもマウス、ラットで抗うつ様作用を示し、その作用は急性投与に比べてわずかに増強した。しかし、協調運動や体重には影響は見られなかった。また、逆耐性現象もみられなかった。今後、動物での慢性毒性や、ヒトでの体内動態について検討を加えることが重要である。
|