遷移金属を用いる有機薄膜太陽電池用の共役系有機分子の創製
研究責任者 |
西原 康師 岡山大学, 自然科学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本研究では、太陽光を良く吸収する新規な電子共役系有機半導体の開発を目的として、遷移金属錯体を出発物質として用いて、アルキン類の反応によるメタラサイクルの形成、それに続く金属と硫黄の交換反応を利用したチオフェン誘導体の合成をおこなった。その結果、テトライソプロポキシチタンを出発原料に用いて低原子価のチタン錯体を発生させ、アルキンとの反応によりチタナシクロペンタジエンを形成することに成功した。チタン金属周りの立体反発が軽減されたため、フェニル基のような大きい置換基をもつ内部アルキンを用いてもチタナシクロペンタジエンが形成でき、さらにチタン部位を硫黄で置換することにより、チオフェン誘導体の合成が可能となった。
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