シクロデキストリンの包接特性を活用したアミロイドーシスの新規治療薬の開発
研究責任者 |
城野 博史 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 講師
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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概要 | アミロイドーシスは、原因タンパク質が不溶性のアミロイドと呼ばれる線維を形成し、生体内に沈着して臓器障害をおこす難治性疾患の総称であり、いまだ有効な治療法は確立されていない。本研究では、環状オリゴ糖の一種であるシクロデキストリン(CyD)誘導体の不溶性分子を取り込む包接特性を活用した、これまでにないアミロイドーシス治療薬の開発を目的とし、CyD 誘導体が、in vitro および in vivoにおいて、家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)の原因タンパク質であるトランスサイレチン(TTR)のアミロイド線維形成を効果的に抑制することを明らかにした。CyD誘導体は安全性に優れ医薬品製剤にも広く利用されており、アミロイドーシスの新規治療薬としての実用化が期待される。
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