研究責任者 |
高橋 武司 東北大学, 医学系研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本研究では、ヒトHLA-DR分子を発現させた改良NOGマウス(HLA-NOG)を用いて単にヒト免疫細胞を発生させるだけではなく機能的なヒト獲得免疫機構をマウス内で作動させ、ヒト特異的病原体に対する免疫反応をマウス内で解析することを目標とした。HLA-NOGマウスに同じHLA-DR遺伝子型を持つ血液幹細胞を移植し、ヒト細胞発生後その形質、および免疫反応性を検討した。ヒト化後5か月では約50%のT細胞はナイーブT細胞の形質を示し、試験管内での抗原刺激に対して分裂増殖し、IL-2を産生できた。その一方6か月ではナイーブT細胞の割合は10%以下となり、これらのT細胞は抗原刺激に対して反応しなかった。今後、T細胞のホメオスタシス維持に関する研究が必要である。
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