急速進行性糸球体腎炎の早期診断に有用な新規バイオマーカーの開発
研究責任者 |
岩野 正之 奈良県立医科大学, 医学部, 講師
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 急速進行性糸球体腎炎は最も重篤な腎臓病であり、患者の約30%が死亡する。早期診断・治療により予後が改善するため、有用なバイオマーカーの開発が待たれている。急速進行性糸球体腎炎の特徴である半月体には、FSP1陽性細胞が浸潤する。尿中FSP1値の急速進行性糸球体腎炎早期診断バイオマーカーとしての有用性が証明できれば、検尿の2次スクリーニング検査としての利用価値が高くなり、試薬メーカーなどへ技術移転が可能である。本研究では、腎生検が実施された147例の糸球体疾患患者の尿中分泌型FSP1値を、われわれが開発した高感度ELISAを用いて測定し、ROC曲線から急速進行性糸球体腎炎の診断に有用な尿中FSP1値を決定した。FSP1陽性細胞は半月体内に多数出現し、糸球体内FSP1陽性細胞数は尿中FSP1値と高い正相関を示したことから、半月体から分泌されたFSP1が尿中に検出されると考えられた。
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