概要 | 日本人の死因のトップである癌の病態診断に向けた分析ツールの開発を目標として, 本研究では主に, 正常細胞と癌細胞の内部環境 (pH, 温度など) の差異を識別可能なバイオハイブリッド型蛍光プローブの作製を行った. まず温度応答性ポリマーに種々のpH応答性蛍光分子を導入することで, ポリマーの相転移温度又は蛍光分子のpKa付近で蛍光強度が大きく変化する環境応答性蛍光ポリマーを合成した. 次いで癌細胞ターゲティングのため, ポリマーに葉酸を結合させたバイオハイブリッド型蛍光プローブを作製した. 今後, このプローブの細胞透過性及び毒性を精査し, 蛍光顕微鏡を用いて細胞内環境変化をモニターする予定である。
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