ナノ磁性ビーズを用いた前立腺癌細胞における抗アンドロゲン剤ビカルタミド感受性調節タンパクの同定
研究責任者 |
高羽 夏樹 京都府立医科大学, 医学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | ビカルタミドは、前立腺癌の内分泌療法として広く使用されているが、内分泌療法抵抗性前立腺癌に長期に有効な治療法は確立されていない。ナノ磁性ビーズを用いてビカルタミド結合タンパクを精製・同定した後、siRNA法を用いた機能解析によりビカルタミド感受性調節タンパクの選定を行うことを本研究の目標とした。ナノ磁性ビーズを用いて、ビカルタミド感受性細胞株および抵抗性細胞株から精製したビカルタミド結合タンパクの電気泳動を行い、感受性細胞株特異的に精製されるタンパクの存在を見いだした。しかし、本タンパクの質量分析による同定とsiRNA法による機能解析を行うまでには至らなかった。今後、これらを行うことによりビカルタミド感受性調節タンパクを選定し、それを標的にしたビカルタミド感受性増強薬を開発すれば、ビカルタミドとの併用により、内分泌療法抵抗性前立腺癌の克服に寄与することが期待される。
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