表面プラズモン共鳴を用いる細胞チップの開発と薬物センサへの応用
研究責任者 |
篠原 寛明 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本研究では、金チップ上に免疫系や内分泌系の株化動物細胞を培養して、2次元SPRイメージングにより、薬物刺激時の多数の細胞内の動的反応を同時に、しかも個々の細胞ごとにリアルタイム観察する新規な細胞チップを世界に先駆けて開発した。この細胞チップでは、薬物刺激によって細胞内部で引き起こされるプロテインキナーゼC(PKC)の活性化とPKCの細胞膜へのトランスロケーションをSPRシグナルの変化として観測できることが強く示唆された。また、この2次元SPR細胞チップは、PKCの活性化とトランスロケーションを誘起する、あるいはそれを抑制する薬物を、何のプローブ試薬も必要とせず、迅速簡便、高感度に検出、定量するのに極めて有効であることが示され、今後の薬物スクリーニング用センサとして極めて有望である。
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