ナノイオン交換樹脂を用いた新規NOx吸収装置の開発
研究責任者 |
安田 昌弘 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本研究は、200ppm以下の低濃度のNOXを含む排気ガスの完全脱硝を目的とした。そのため、水だけではNOX除去率が約10%の工場用ボイラー排ガスを塔高1 m程度の充填物をパックした充填塔で処理し、ナノイオン交換樹脂分散液を用いることにより、NOX除去率100%にすることを目標として、吸収液としてナノイオン交換樹脂分散液を用いた脱硝プロセスの開発を検討した。その結果、脱硝効率の向上がわずかに10%程度にとどまった。その原因究明のため、気液有効濡れ面積、液相、気相の物質移動・反応を総合的に解析した結果、亜硝酸として溶解したNOxの一部が気相にNOとして再放散される為であることが明らかとなり、気相・液相に酸化反応を同時に行うと完全脱硝が達成できることを明らかとした。
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