概要 | フランス産松の樹液に由来するピクノジュノールの抗C型肝炎ウイルス(HCV)効果を評価した。ピクノジュノールのHCV1b型への複製抑制効果のIC50は、6-10μg/mL,2a型に対しては40μg/mLであった。また、HCV感染細胞(2a型)へのIC50は約5μg/mLで、細胞内より細胞上清中でより強い抗ウイルス活性を示した。インターフェロン(IFN)に対しピクノジュノールは強い相乗効果を示し、IFNとリバビリンに対しては相加効果を示した。ピクノジュノールの主成分であるプロシアニジンの抗HCV活性のIC50は100μMであり、IFN, Ribに併用効果を示した。試験管内においてピクノジュノールの強い抗HCV活性が認めらており、今後ヒト肝臓キメラマウス感染系等でさらに抗ウイルス活性の詳細な検討が必要と考えられる。
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