XIAP阻害剤のin silico設計による新規制がん剤リード化合物の創製
研究責任者 |
高澤 涼子 東京理科大学, 薬学部薬学科, 助教
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本研究では、XIAP/Smac結合部位をHot Spotとして、私共が開発したCOSMOS法を用いて、XIAP阻害最適ペプチド配列AVPFをミミックする低分子XIAP阻害化合物を分子設計し、新規制がん剤を開発する基盤となるリード化合物を創製することを目的とした。本研究開発実施期間において、in silicoで結合エネルギーのDecomposition analysisを行い、XIAP阻害ペプチドAVPF/XIAP相互作用に重要なXIAP側のアミノ酸残基(Hot amino acids)の予測を行った。このHot amino acidsを支点として、XIAP阻害低分子化合物設計のためのpharmacophoreを構築した。これを用いて、XIAP阻害低分子化合物のin silicoスクリーニングを行い、XIAPへの結合親和性を蛍光偏光測定によって実測評価した。その結果、AVPF/XIAP結合を阻害する化合物ITM-017を見出すことができた。今後、ITM-017のXIAP Hot Spot内における結合様式をin silicoで解析し、ITM-017のさらなる構造最適化を行っていく。
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