偶蹄類動物に対して恐怖反応を誘発する革新的な忌避剤の開発
研究責任者 |
小早川 高 (財)大阪バイオサイエンス研究所, その他部局等, 研究員
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 野生動物が田畑、植林地、道路・鉄道、住居、倉庫などに侵入する獣害は、増加傾向を示しているが、有効な対策技術は開発されていない。私たちは、これまでに匂い情報を脳へ伝達する嗅覚神経回路の一部によって、恐怖反応が先天的に制御されることを明らかにしてきた。先天的な恐怖反応を制御する嗅覚神経回路の活性に基づいて、これまでに知られていた天敵の分泌物由来の匂い分子に比較して、遙かに高い生理活性を持つ一連の人工物由来の匂い分子「恐怖臭」を発見した。本研究開発では、農地への被害額の大きい偶蹄類を対象にした忌避剤を理論的に開発するための基盤となる、1恐怖情動の定量マーカーの開発と、2嗅覚受容体遺伝子と「恐怖臭」との対応関係データーベース開発を進めた。
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