食品中のトランス脂肪酸をワンステップ操作で迅速定量できる新規実用計測装置の開発
研究責任者 |
石田 康行 中部大学, 応用生物学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 抽出や誘導体化などの操作を瞬時(1秒以内)に達成し得る化学反応場を採用した分析システムの構築を通じて、食品中に含まれるトランス脂肪酸成分を迅速かつ簡便に解析することを可能にした。まず、トランス脂肪酸分析に適した化学反応場を創製し、従来、詳細な分析が困難であったトランス脂肪酸を、高精度に定量する計測システムを開発した。さらに、この方法を天ぷら油やマーガリンなどの食品試料の分析に応用したところ、それらの試料中に含まれるトランス脂肪酸を、煩雑な試料前処理操作を一切行わずに25分程度の短時間(エライジン酸測定の場合)でワンステップ分析することができた。今後、化学反応場におけるトランス脂肪酸成分の異性化反応をより一層低減することにより、食品中の当該成分の精密計測法として本システムを実機化することを展望している。
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