CFCを用いた地下水流動経路分離型年代測定・解析法の開発
研究責任者 |
中屋 眞司 信州大学, 工学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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概要 | 最近の50年内に涵養した地下水の流動経路を分離し、経路の循環時間を求めるために、地下水中のクロロフルオロカーボン類(CFCs)の濃度を測定し、CFCsが溶解した時点の大気中CFCs濃度をヘンリーの法則を用いて求め、CFCs観測時間記録に照合することによって年代を決定する実用的な測定システムを研究開発した。酸素と水素の安定同位体比を用いて地下水流動経路を分離し、CFCs年代トレーサーと組み合わすことで循環時間、流速を求める手法ができた。しかし、過大なCFCs濃度を示す地下水が全体の60%で測定され、課題が残った。本手法は特定の環境下では有用であるが、汎用性の点を考慮すると達成度は中程度であった。今後、本成果を十分生かし、汎用的な地下水流動経路分離型年代測定法を目指し、技術開発を展開する。
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