ケイ素型光増感色素に基づくトリプル・ターゲティング型の癌治療薬の開発
研究責任者 |
堀内 宏明 群馬大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 光線力学療法に用いる薬剤の腫瘍への選択的集積性の向上を目指し、光応答性ドラッグデリバリーシステム(DDS)との複合化を目指した。光応答性DDSとして、光開裂性脂質から構成される光崩壊性リポソームを利用した。まず、光照射により親水性部位と疎水性部位が解離する光開裂性脂質を合成した。この脂質を用いてリポソームを形成させ、紫外光照射を行うことにより、リポソームの光崩壊が起こることを明らかにした。さらにこの光崩壊性リポソームに薬剤である光増感色素を内包させ、紫外光照射を行った結果、リポソームの光崩壊に伴い、光増感色素を放出させることに成功した。今後、この系を培養癌細胞に対して適用する予定である。
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