食用キノコの子実体発生を誘起・促進する生理活性物質の探索・解析と応用
研究責任者 |
麻田 恭彦 香川大学, 農学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本研究は、食用キノコを対象として、その子実体発生を誘起・促進する生理活性物質を探索・解析することを目的として行った。通常の菌床培地を用いる栽培では、正常な子実体形成能力を失った変異株(不良株)をアッセイ系に用いて、子実体発生を誘起する生理活性物質を探索したところ、リグニン代謝関連低分子化合物がエノキタケの子実体発生の誘起活性を有することを強く示唆する結果を得た。また、これらのリグニン代謝関連低分子化合物はエノキタケおよびヒラタケの子実体形成を促進することが明らかとなった。また、エノキタケの子実体形成に直接関与することが強く示唆される遺伝子の存在を明らかとした。以上のことから、当初の研究計画はほぼ達成されたと考えられる。これらの研究成果委は、今後、産業レベルでの食用キノコの収量増加に展開することが期待される。
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