bFGF徐放性生体吸収性ゼラチンハイドロゲルによる歯槽骨再生治療
研究責任者 |
別所 和久 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 歯が欠損した場合、義歯、補綴治療または歯科インプラントによる咬合回復が行われており、近年では歯科インプラント治療が着実に広がっている。しかし、歯の喪失後、歯が植立していた部分の骨(歯槽骨)は水平的・垂直的に吸収し(歯槽堤萎縮症)、多くの症例で骨の再生が必要となる。 本研究により、歯槽堤萎縮症患者に対する歯科インプラント埋入のための骨増生術の骨移植材料の代替として塩基性線維芽細胞増殖因子(basic fibroblast growth factor:bFGF)徐放化ゼラチンハイドロゲルを臨床応用することを目的とし、既存の骨移植材料による様々な問題を解決し、新たな骨を必要としている部分に低浸襲に生体材料を適応して生体が本来備えている骨再生能力を賦活することで骨を形成することが可能になれば歯科医療に大きな利益をもたらす事になると考える。本研究では、細胞増殖因子を高濃度で持続的に作用させる方法として生体吸収性材料であるゼラチンによる増殖因子徐放化システムを骨再生医療に応用することを目指した基礎的実験として、実験動物を使用したbFGF徐放化ゼラチンハイドロゲルによる骨形成について検討した。
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