微量な塩基性蛋白質を迅速に解析できる二次元電気泳動法の開発
研究責任者 |
吉田 秀司 大阪医科大学, 医学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 一般に用いられている等電点二次元電気泳動法は、塩基性領域の蛋白質を十分に解析することができない。そこで、微量な塩基性蛋白質を迅速に解析することができる電気泳動法の開発を行った。その結果、全泳動時間を従来法の3日間から2日間に短縮すること、および必要な添加蛋白質の総量を従来法の約1/10(約30μg)にすることに成功した。しかし、この新しい方法で大腸菌に代表される細菌の蛋白質はきれいに分離できたが、ヒトやラットなどの高等真核生物の蛋白質に対しては分離の悪い蛋白質が複数存在した。これは細菌の蛋白質に比べて高等真核生物の蛋白質の可溶性が低く、本泳動法では可溶化剤(界面活性剤)を使用していないことが原因であると考えられる。今後、泳動中蛋白質の可溶度を上げる方法を模索する。
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