研究責任者 |
相内 大吾 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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概要 | アブラムシ類の天敵寄生蜂であるコレマンアブラバチの宿主間を渡り歩く宿主探索行動を活かし、アブラムシ類の昆虫寄生菌であるLecanicillium属菌を害虫へと運ぶベクターとして天敵寄生蜂を利用する「寄生性ベクター」という新たなコンセプトに基づいた害虫防除法確立の可能性を検証した。Lecanicillium属菌を保菌したコレマンアブラバチをワタアブラムシ個体群中に放飼したところ、寄生蜂単独放飼区に比べ強力にワタアブラムシの増殖を抑制し、コレマンアブラバチはLecanicillium属菌の寄生性ベクターとして機能することが明らかとなった。今後はコレマンアブラバチの羽化とLecanicillium属菌の伝播を長期的に繰り返す実圃場での試験を実施し、その防除効果を実証することで新規防除資材の開発への展開を目指す。
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