研究責任者 |
清原 健司 独立行政法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 細孔径が電解質イオン径と同程度に小さい多孔質電極においては、ある特定の電圧でイオンが電極に吸脱着する一次相転移が起こることが、近年計算科学的研究によって理論的に発見された。そこで、この一次相転移が実際に起こることを検証するために、多孔質性の炭素材料を電極としていくつかの電解質溶液を用いて電気化学的測定を行った。その結果、電解質溶液の濃度や電圧変化の速度を適当に選ぶと、イオン種に応じたある特定の電圧において、一次相転移と見られるイオンの電極への吸脱着が確認された。この一次相転移は、細孔径をさらに精緻に制御することによって、電気化学スイッチやイオン篩などの新しい電気化学デバイスの開発に応用できる可能性がある。
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