研究責任者 |
田中 一生 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本研究では、水中で効率よく三重項-三重項消滅(TTA)を経由したアップコンバージョンを起こす単分子型の色素の開発を行うことを目的とした。一番優先する目標としては、発光効率の向上を狙うことであった。そのために様々な化合物の合成を行い、得られた分子において光化学的特性を調べた。まず、量子収率を算出したところ、以前まで行っていた多分子系と比較して、量子収率が倍増したことが分かった。この理由として、目的通りにTTAの効率が単分子化により向上していたためであった。また、修飾デンドリマーにより分子を水溶化することと、並びに水中でも同様の挙動を得ることができた。さらに、発光色の調節や励起光の長波長化も同時に達成できた。これらの結果から、本研究の目標を達成したといえる。
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