生理活性フッ素化シクロプロパンの効率的製造法の探索
研究責任者 |
網井 秀樹 群馬大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 新しい高活性ジフルオロシクロプロパン化試薬(BrCF2CO2Na)を用いた生理活性物質の合成研究への可能性を検討した。特に、ジフルオロシクロプロパン骨格を有する抗ガン剤合成の中間体の効率的合成に重きを置き、研究を進めた。環状アルケンのジフルオロシクロプロパン化反応は、従来法と比較して、より少ないカルベン源の使用量、および煩雑な実験操作を要さないなどの多くの利点が見られた。一方、エステル基などの電子求引基を有するアルケンについては触媒の使用など更なる検討を要するため、前提的なテーマ遂行の達成度は7割程度と考えている。今後は、新しい生理活性物質の探索を目指し、ジフルオロシクロプロパンの化合物ライブラリーを構築し、企業と協力して研究を進めたい。
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