骨誘導能を備えたインジェクタブル型ペースト状人工骨の開発
研究責任者 |
相澤 守 (財)神奈川科学技術アカデミー, 次世代バイオセラミックスプロジェクト, 研究員
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本研究課題では、自家骨の持つナノレベルの欠陥構造が「骨誘導能」を誘起しているという申請者らの新たな知見に立脚し、生体骨と類似した化学組成をもつアパタイト(以下、骨ミネラル含有アパタイト)を合成し、それを出発原料として低侵襲治療を可能にするペースト状人工骨(骨修復セメント)を開発した。予備的な検討ではあるが、実験動物(ウサギ)を用いたin vivo評価により、骨ミネラル含有アパタイトセメントは純粋なアパタイトから作製したセメントよりも材料周囲での骨形成率が高く、従来のアパタイトセメントを超える優れた骨形成能を有することが分かった。今後は、このペースト状人工骨のスペックを臨床応用可能なレベルに引き上げる研究を推進する。
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