シリカ結合タンパク質を用いた変性条件下でのタンパク質精製法
研究責任者 |
池田 丈 広島大学, ナノデバイス・バイオ融合科学研究所, その他
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 我々はこれまでにシリカ・ガラス表面上に非常に強く結合するタンパク質『Si-tag』を発見し、Si-tagとシリカとの親和性を利用した低コストのアフィニティー精製法を開発した。本研究課題では、Si-tagが変性剤存在下でもシリカに結合できることを利用して、変性条件下での精製技術を確立することを目的とした。結合・解離条件を最適化することで、封入体として発現したSi-tag融合タンパク質を純度90%、収率92%で精製することに成功し、目標値を達成した。また、最適化した条件下においては宿主由来のタンパク質がほとんどシリカ表面に吸着しないことを利用して、遠心分離による封入体の回収のステップを省略し、封入体を含む菌体を直接変性剤で可溶化することで精製方法を大幅に簡略化することに成功した。
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