電気的な外部刺激により色調の変わる粘土鉱物材料の開発
研究責任者 |
高木 慎介 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | これまでに、JSTシーズ発掘研究を通じて、周囲の外部刺激(溶媒や蒸気)により、色調が変化する材料を見い出してきた。環境に優しい材料を用いた興味深い機能性物質の発見であったが、これらの外部刺激(溶媒や蒸気)は、あまり汎用性の高いものではなく実用化には至っていない。本課題ではより応用性の高い外部刺激に応答して色調の変化する材料の開発を目指した。具体的には、電気的な外部刺激、温度刺激に応答する材料を開発し実用化の可能性を探った。そのための基本材料となる鉄を骨格内に含有する粘土鉱物を設計し、その合成に成功した。鉄元素を、酸化還元剤により処理することで、可逆な酸化還元反応が可能であることを明らかとした。現在、この粘土鉱物と色素の複合体形成挙動について、さらに検討している。色素の種類によって、吸着配向変化挙動が異なることを見出し、電気的な刺激により色調の変化する材料開発の足がかりを得た。粘土骨格内の鉄元素を酸化還元することで、色素の配向変化に基づく色調変化を目指す。
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