難取得性新規インテグリン抗体の病態制御作用に関する検討
研究責任者 |
横崎 恭之 広島大学, 保健管理センター, 准教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本研究は我々が作製した抗体の病態における作用を確かめるもので、今回、線維化抑制作用を検討した。まず培養細胞株に本抗体を添加してコラーゲンの遺伝子発現の抑制を確かめた後、マウスの肝臓に胆管結紮により線維化を惹起、生体での効果を観察した。抗体(-)群では肝臓におけるコラーゲンの発現が50倍、α-smooth muscle actin (α-SMA) が10倍程度上昇していたが、抗体投与によりそれぞれ7倍、1.8倍と明瞭に抑制された。組織像は、抗体(-)群で肝内胆管周囲の結合織と微小胆管の増生が明瞭で、抗体(+)群で明らかに軽度であった。本抗体が肝線維化を抑制することを確認した。今後、他要因による肝線維化、さらに他臓器の線維化への有効性を確かめる。
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