イオンビーム照射による高分子材料表面のマルチ機能化
研究責任者 |
奥林 里子 京都工芸繊維大学, 大学院工芸科学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本課題では、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにリンイオン(31P+)ビームを照射し、リン元素の注入と同時に照射時に発生するラジカルを利用してアクリル酸をグラフトすることで、難燃性と親水性の両機能をPETフィルムに同時に付与する技術の開発を目的とした。リン注入量10atm%(C比)、注入深さ0~10nm、アクリル酸グラフト量10wt%、水の接触角50度以下の目標に対して、60%~90%程度目標を達成することができた。しかし、難燃性については、目標は達成できなかった。今後は、全目標値が100%以上となる条件を見出し、機能の耐久性を検討した後に、注入元素、グラフトモノマーを変え他の機能性付与についての可能性を探る。
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