SQUID磁束計を用いた汎用高分解能電子スピン共鳴装置の開発
研究責任者 |
櫻井 敬博 神戸大学, 研究基盤センター, 助教
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本研究の目的は、簡便に高分解能なスペクトルを与える市販SQUID磁束計を利用した磁化検出型の強磁場・多周波数ESR装置を開発することである。汎用品として十分な感度を得るため、導波管の最適化、ロックイン検出の導入等を行う。具体的な感度目標は1010 spins/Gとする。開発の結果、共振器様の円筒金属部品の導入により、これまでの感度を2倍程度向上させることに成功した。またロックイン検出に関しては入射電磁波のON、OFF変調による磁化信号のロックイン検出に成功した。SQUID磁束計の装置上の問題で磁場信号の取り出しが出来なかったため、ロックイン検出による共鳴全体の観測には至らず、結果的に目標値である1010 spins/Gという感度は達成できなかったが、共振器及びロックイン検出の導入による更なる高感度化への可能性を開いた。
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