変位比例摩擦力型振動減衰装置の耐久試験と製造原価に関する研究
研究責任者 |
片山 拓朗 崇城大学, 工学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 減衰力としての摩擦力が変位の絶対値に比例して増加する特性を有する軸力部材型振動減衰装置を実用化するために、実機相当の装置を試作し、往復摺動試験によりその装置の減衰力と変位の履歴曲線を調べた。10 回程度の摺動回数では、履歴曲線は安定し理論曲線と良い対応を示した。しかし、摺動回数が増えると徐々に減衰力が増加し、100 回目では初回に比べて約 20%の減衰力の増加が認められた。この減衰力の増加は製作時の摺動面の初期不陸や作動中の弾性変形による摺動面の不陸により発生した摩耗粉の影響と推定された。今後は、これらの不陸を少なくする方法を検討し、摺動回数の増加に対して減衰力の増加が少なくなるように装置を改良する予定である。
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