研究責任者 |
奥島 鉄雄 愛媛大学, 理工学研究科(理学), 講師
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 半導体材料としても期待されているきわめて安定な有機顔料であるフタロシアニン類の熱変換型可溶性前駆体の効率的な合成法の開発と半導体素子作製と動作を目標に研究を行った。反応スキームを検討することで別ルートでの前駆体合成に成功したほか、分子設計を新たに行うことで収率よく新規構造を有する可溶性前駆体を合成することができた。前駆体を用いた溶液法による薄膜作製と膜状態での構造変換によりフタロシアニン薄膜を作製し、これを用いた電界効果トランジスタの作製と動作に成功した。顔料に対して真空蒸着を用いない低コストかつ大面積化可能な製膜技術は商品化に向けて魅力的な手法であり、今後はフタロシアニンの安定性が生かせる有機薄膜太陽電池などへ展開する。
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