製薬産業での実用化を目指した超低温ナノ粉砕技術の開発
研究責任者 |
丹羽 敏幸 名城大学, 薬学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | これまでの研究結果より、薬物微細粒子(ナノ粒子)を設計するという側面から液体窒素中での超低温媒体粉砕がジェット粉砕や乾式ボール粉砕を凌ぐ革新的な粉砕技術としての可能性を有していることを示した。今回、粉砕するほど凝集性が強くなってしまう問題点を水溶性添加剤と共粉砕することにより解決した。水相に投入した粉砕品は、添加剤の吸水・溶解機能により速やかに分散(一部ナノ分散)し、薬物溶出性が大きく改善できることを示した。また薬物の結晶性の低下(非晶質化)は、対照の遊星ボール粉砕と比べて少なく、熱力学的にも緩和な粉砕法であることを明らかにした。なお粉砕品の二次製剤化処理については現在も進行中であり、高速剪断混合によるコンポジット化を今後更に検討していく。
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