原がん遺伝子産物Skiを標的とした新規分子標的薬の創製
研究責任者 |
井上 靖道 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 講師
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 本課題は、p53とSkiとの結合を阻害する効果的なペプチド配列のスクリーニングをおこない、得られたペプチドによる腫瘍抑制効果を示し、Ski阻害剤による新しい分子標的薬の臨床展開を目指したものである。本研究の結果、Skiと結合する3種類のp53由来ペプチド配列がp53活性化能を有することを見いだした。そのうち1種類については、細胞膜透過を可能にしたペプチドを設計・合成し、その合成ペプチドによりがん細胞の増殖が抑制されることを示した。以上の結果から、当該目標を充分に達成できたと考える。今後は、腫瘍抑制作用が増強するようペプチドを改良するとともに、実用化に向けて知財確保ならびに技術移転を進めていく予定である。
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