ケトンの不斉還元における立体選択性の逆転を可能にする2つのアプローチ
研究責任者 |
坂口 聡 関西大学, 化学生命工学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | エナンチオマーを任意につくりわけることは製薬、農薬、香料産業において重要な研究課題である。本研究では非天然物に頼ることなく、天然アミノ酸から誘導したキラルなN-ヘテロサイクリックカルベン(NHC)配位子のみの使用で、Ir触媒によるケトンの還元反応において、2つのアプローチにより両エナンチオマー生成物を高立体選択的につくりわける技術を確立した。具体的には新規な2種類のNHC-Ir錯体を合成し、それを触媒に用いたイソプロピルアルコールによる不斉水素移動型還元反応およびシランを用いた不斉ヒドロシリル化反応によって、R体およびS体のアルコールを良好な不斉収率で合成できる触媒システムの開発を行った。
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