家畜受精卵移植での高い繁殖成績が得られる胚移植用注入液の開発
研究責任者 |
島田 昌之 広島大学, 物圏科学研究科, 准教授
|
研究期間 (年度) |
2011
|
概要 | 本研究課題では、受精卵移植の成功率を向上させるために、移植胚の着床がスムーズに行われる子宮環境を創出する技術開発を試みた。特に、交配による着床・妊娠と受精卵移植によるそれらの違いを解明するために、精液の液状成分に着目し、それが子宮環境に及ぼす影響を以下のように明らかとした。 1.精漿中には、様々なサイトカインやケモカイン類が含まれている。 2.それらのうち、少なくとも血管新生を促進する因子がある。 3.精漿中の血管新生因子を子宮内に注入することで、人為的に子宮環境を変化させることができる。 これらの研究成果は、精漿と子宮環境に着目した数少ない知見となり、今後の受精卵移植液の開発につながるものである。
|