Wntシグナル伝達経路を標的とする新規大腸がん治療薬の開発
研究責任者 |
河野 富一 岩手医科大学, 薬学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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概要 | 大腸がん発生の最初のステップではWntシグナル伝達経路が異常活性化していることに着目し、このシグナル伝達経路を標的とする新規な大腸がん治療薬(Wntシグナル阻害剤)の開発を目標に、申請者らが前年度特許出願したWntシグナル阻害剤をもとに、その構造最適化を通じて、Wntシグナル阻害に必要な部位の特定および、より高活性なWntシグナル阻害剤の創製を目指した。当初の予定通りに各種誘導体の合成を達成し、得られた誘導体の活性評価をおこなった結果、Wntシグナル阻害に必要な部位を特定することに成功するとともに、僅かではあるが高活性な阻害剤を得ることに成功した。また、合成された誘導体の活性評価データを先の特許の実施例として追加し、本特許のPCT国際出願をおこなった。さらに、コーディネータと連携しながら本研究成果を関連企業へアピールし、パートナリングに向けた商談もおこなった。今後は、臨床応用を視野に入れた研究データを得ながら、より高活性なWntシグナル阻害剤の創製を目指す。
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