| 研究責任者 | 
          
          河井 康人  関西大学, 環境都市工学部, 教授
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     | 研究期間 (年度) | 
     
      2011
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    | 概要 | 剛板のエッジ近傍に大きな粒子速度振幅が生じること(ここではエッジ効果と呼ぶ)を利用し、それらを抑制することで回折音を大きく減少させるという全く新しいアイデアによる遮音壁を提案し理論と実験からその有効性を示したが、どのような抑制を行うのが最適かが本研究のテーマであった。当初は均一な特性の布や薄い多孔質吸音層をエッジに沿って帯状に設置することで抑制することを試み、多くの数値解析から5dBAという目標は十分達成された。しかし、計算を進めて行く過程で、均一な特性の布等ではエッジ効果を大きく抑制するには大きな流れ抵抗や面密度が必要で、このとき上端にもエッジ効果が生じるため、ある値以上の性能向上は困難であった。それ故、流れ抵抗を下端から上端へ徐々に減少(グラデーション)させた布を用いることでこの問題を解決し、10 dBA程度あるいはそれ以上の目標を大きく上回る性能をもつ遮音壁開発の目処が示された。今後、実用化に向けて耐候性の材料の検討や降雨などの影響等を見極めながら開発を進める予定である。
    
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