研究責任者 |
村田 壽 宮崎大学, 農学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 魚類の鮮度判定に、チアミン関連物質の量的変化を利用できることをこれまでに報告した。しかし、HPLC法により新鮮カンパチ肉のチアミン関連物質を分析すると、高い頻度で未同定物質が検出される。そこで、本研究ではこの不明物質の同定を試み、不明物質量を反映したT値(%)を再検討した。その結果、不明物質のピークはチアミン三リン酸であると同定された。このことに基づき、チアミン三リン酸を考慮した新たなT値の算出法を考案した。養殖カンパチ肉の保存試験において、この新たなT値を用いると、特に即殺後から保存3日間程度までの高鮮度期の鮮度判定法として有用性が高いと結論した。今後、T値による鮮度判定が適用できる魚種やその部位の選抜および基準値策定が課題である。
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