LC/MSを用いた細胞膜局在活性酸素産生酵素NOX1バイオ計測系の確立と分子診断法創出への基盤技術整備
研究責任者 |
松本 みさき 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | NADPH oxidase 1(NOX1)は、高血圧、敗血症、肝線維化への関与が指摘されている細胞膜局在活性酸素産生酵素である。生体内においてNOX1は極めて低発現量で機能を示し、その検出は難しい。本研究では、LC/MS技術を用いた新たなアプローチにより高感度検出法を確立することを目標とした。研究期間内において測定系の確立には至らなかったが、試料調整方法に関する以下の重要な知見を得た。 1. グリコシダーゼ感受性により、NOX1がN型糖鎖修飾を受けていることが明らかとなった。 2. NOX1に結合するレクチンに関する情報が得られた。 3. n-Dodecyl-D-maltoside (DDM) による生体試料の可溶化により、抗体によるNOX1検出に成功した。 以上の結果より、DDMによる試料の可溶化およびレクチンカラムや抗体による部分精製によって、より高感度のNOX1検出に繋がると期待される。
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