概要 | 3,4-エチレンジオキシチオフェン(EDOT)を部分的に含む各種オリゴチオフェンの合成に取り組んだ。その中で、EDOTを1個および2個含むチオフェン3量体を収率60%および68%で合成することに成功した。さらに、これらを用いてチオフェン6、9量体の合成も検討した結果、研究開始当時は十数%程度だった単離収率が、30%を超えるようになり合成効率の向上に成功した。また、溶解性を付与することを目的として、アルキル置換チオフェンも導入したEDOT含有オリゴチオフェン(チオフェン5量体)の合成に成功し、さらにこれを重合しオリゴマー化(チオフェン20量体)した高分子量体においても有機溶媒に対し0.04M以上という高い溶解性があることも確認した。また、高分子量体が期待通り10 S/cm という高い電気伝導性を有することも分かった。
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