トランスポゾン転移を利用して改変した麹菌の食品産業への実用性評価
研究責任者 |
小笠原 博信 秋田県総合食品研究センター, 醸造試験場, その他
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 本研究では、「非組換え」型の遺伝子改変により多様な遺伝資源をもたらすと期待されるトランスポゾン変異を利用した新規麹菌の産業利用を目的に、清酒及び味噌用麹菌を基に取得した変異株群について現場の製造技術をシミュレートした実用性評価試験を実施した。開発した少量麹特性評価法により吟醸酒用の低褐変性株やアミノ酸度の低い選抜株が予想以上に高頻度(約30%)で得られることが判明した。麹蓋による製麹と清酒小仕込み試験から、作業工程を変えずに麹菌のグルコアミラーゼ等の優良特性を発揮できる醸造が可能であることが示された。技術移転を見据えた醸造メーカーでの予備的な製麹評価でも良好な結果が得られていることから、次期事業等により種麹、清酒、味噌メーカーでの現場実証試験を進め、新規麹菌による吟醸酒や味噌の商品化を目指したい。
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