骨代謝促進により骨再生させるリン酸カルシウム人工骨の開発
研究責任者 |
上高原 理暢 東北大学, 環境科学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 高齢化が進行している日本においては、骨を修復する技術が重要になっている。本研究では、細胞や薬剤を伴わなくても、骨代謝を促進し骨再生により骨を修復できる人工骨として、ケイ酸を含有したリン酸カルシウム人工骨の開発を目指した。ケイ酸を固溶したケイ酸含有リン酸三カルシウムの合成に成功した。さらに、ケイ酸含有リン酸三カルシウム粉末の成形体を水熱処理したところ、柱状粒子からなるカルシウム欠損組成の水酸アパタイトブロックを得ることにも成功した。これらの特性を調べたところ、リン酸三カルシウムにおいて、ケイ酸の添加が骨との親和性を高める可能性を明らかにした。これらの知見は、骨代謝促進により骨再生させるリン酸カルシウム人工骨の開発にあたり、材料合成プロセスの確立ための基礎的知見として非常に有用である。
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