研究責任者 |
今村 信孝 立命館大学, 薬学部 薬学科, 教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 放線菌が生産する抗ミズカビ活性物質5成分を単離・構造決定し、アングサイクリン系の新規化合物であることを明らかにした。このうち2成分は数ng/mlと極めて低濃度でミズカビ胞子の発芽を抑制し、動物細胞を用いた毒性評価ではIC50値が5μg/mlと抗ミズカビ活性に比較して弱いものであった。また、市販品パイセスの弱点とされる環境中の動植物プランクトンへの毒性も弱いもので、選択的な抗ミズカビ物質といえる。本物質が自家蛍光を持つことから、魚卵、ミズカビ胞子、菌糸での局在性を検討し、魚卵とミズカビでは局在化する部位が異なることを明らかにした。また、魚卵への毒性も比較的低く、優れた抗ミズカビ感染予防薬としての実用化が期待出来る。
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