研究責任者 |
栗田 修 三重県工業研究所, 三重県工業研究所, 主幹研究員
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | 清酒酵母と混合培養する非清酒酵母の候補として、その共存下で最も早く死滅しやすい酵母クリベロミセス属ラクティス(Klyveromyces lactis)NBRC1903株を選別した。この株を親株として、プロテアーゼ活性の漏出変異株を2株分離し、純粋培養及び清酒酵母との混合培養を高糖濃度液体培地にて発酵試験を行った。その結果、混合培養条件下では総アミノ酸生成量は低くなる傾向にあり、その中でも特にアルギニンの含量が低かった。また、清酒酵母の生存率は、純粋培養に比べて非清酒酵母の混合培養条件下の方が高かった。清酒の小もろみ試験では、清酒酵母の単独で製造された清酒に比べて、混合培養の清酒は粕歩合が低く、アルコール生成量も高い傾向にあった。清酒の味指標となる酸度・アミノ酸度に有意差は認められなかったが、清酒中に含まれるアルギニンが低く、プロテアーゼ変異株P-2との混合で造られた清酒が官能的に最も良好であった。
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