慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の呼吸波形解析を活用した呼吸困難評価法の開発
研究責任者 |
藤田 幸男 奈良県立医科大学, 医学部/呼吸器・血液内科, 医員
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | COPD患者の主な自覚症状の一つは体動時呼吸困難であり、呼吸困難が強いと日常生活が著しく制限されるだけでなく、生命予後を悪いことが知られている。しかしながら、呼吸困難の発生機序および客観的な評価法は確立されていない。本研究では、不規則呼吸と呼吸困難感が関連すると仮想し、COPD患者における安静時の呼吸波形と呼吸困難の関連を検討した。その結果、MRCスケール、およびBorg scaleで評価した呼吸困難は呼吸機能(1秒率、1秒量、対標準1秒量)、および安静時の動脈血酸素分圧とは関連を示さなかったが、呼吸不規則性と関連を認めた。安静時の呼吸不規則性がCOPD患者の呼吸困難感の客観的指標となる可能性が示唆された。
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