アミン硬化エポキシ系ナノアロイによる強靭複合材マトリックス樹脂
研究責任者 |
岸 肇 兵庫県立大学, 大学院工学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2011
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概要 | エポキシ/ブロック共重合体ポリマーアロイ樹脂について、ブロック共重合体への官能基付与を行うことにより、アミン硬化系においても50nm以下のサイズの相構造形成を実現した。また、このナノ相構造形成とベースエポキシ樹脂の塑性変形能力向上手法を組み合わせることにより、ポリマーアロイ樹脂の著しい破壊靭性向上に成功した(1220J/m2)。この靭性値は一般のエポキシ樹脂の約12倍に相当する。但し本FSスタディの目標値2000J/m2対比では未だ61%の現状にある。ベース樹脂の塑性変形能力はエポキシモノマー分子量(架橋点間分子量)の増加により向上し、ナノ相構造形成との組み合わせによりアロイ樹脂は強靭化した。粘度・プロセス性や耐熱性とのバランスを考慮に入れ、実用的樹脂組成を見出すことが今後の産学連携研究課題となる。
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